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製品紹介

Product Overview

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製品開発ストーリー

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主な開発:フォークリフト用及び油圧ミニショベル用のオイルコントロールバルブ

当社の製品拡販はカタログから商品を選定して頂くではなく、お客様ニーズに柔軟な対応によるカスタマイズに強みがある。しかし、カスタマイズだけでは大きな商談は成立しないことが多い。

”世の中と同じ機能・構造だが低価格“や”きめ細かくチューニング、カスタマイズ“だけを謳い文句としてもお客様には興味を示していただけず、“世の中にはない仁科独自のメリットへの期待“に応えることが必要不可欠である。また、お客様から最適設計化提案にはまだ改善余地ありと指摘されたこともあり、その克服も課題である。自分を知り、世の中を知り、NISHINAブランド独自(差別化)のメリットをお客様と共有できるかが商談成功のカギとなる。

NISHINAブランド独自開発の方向性は2つあると考えている。

一つは「お客様が向かっている貪欲な省エネ化、無人・自動化に向けた機能・構造の“イノベーション”開発」であり、二つ目は「お客様の煩わしさ軽減やシステム構成簡素化させてコスト低減に貢献する“ソリューション”開発」である。

いずれも創意工夫、技術の探求による革新を求めるのが必然で、製品技術のみならず工法技術の革新を社内連携(開発コラボレーション)する中で、NISHINAブランドの独自性を見出していきたい。
また、技術革新に向かうためには、人材育成の重要性は言うまでもないが、諦めずやり遂げる気持ちを持ち続ける為に成功体験を積み重ねられるように配慮している。

最適設計化に向けた技術力強化の取り組みも実践中である。
CAE解析(応力・流体・磁場)を導入し、実験では設定できない条件(温度、流量、粘性、公差バラツキ、など)までの解析シミュレーションにより設計事前にトライ&エラー及び実験計画法で最適設計化の精度を向上させている。又、設備面でも恒温室、大流量のベンチ、コンタミ試験装置も整備しお客様の信頼を得てきている。これらCAEツールや設備の整備は、設計品質向上や開発効率化(やり直し工数低減)にも大きく貢献している。

NISHINAブランドの独自性に拘り、開発技術者冥利に尽きる“お客様への開発プレゼンテーション”の醍醐味を味わえるように、“世界初”へ諦めないブレない強い気持ちを持ち、終わりないチャレンジに臨んでいきたい。

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2005年に入社。技術部に配属。建設機械用の油圧バルブ設計を担当し、様々な製品郡の設計を経験。
その後産業車両用の設計を担当し、2016年から現職の先行開発グループのグループリーダーを務める。

私が入社した当時は、当社の主力製品であるメインコントロールバルブのモデルチェンジ立上げ時期でした。
当社では試用期間中に研修として現場へ仮配属されるのですが、その配属先が新ラインでした。最新の設備を前にきれいな工場だなと思ったのが第一印象でした。製品を実際に手に持ち作業を行った仮配属の経験が現在の設計にとても役に立っていると感じています。

2007年、グループ会社のイタリア工場と共同でメインコントロールバルブの開発がスタートしました。
海外のお客様との共同開発は初めての経験でメールでの伝達や仕様のヒアリングに四苦八苦したことを鮮明に覚えています。
そんなやり取りを経て、ついに商品の試作が完成。機台での搭載評価が実施され評価した結果、不具合有りとの状況。
お客様の開発計画に沿う為には至急改良する必要がありましたが、対策を打つには不具合情報が少なく起きている現象を正しく把握することが出来ない状況ですぐに対策検討に移れずにいました。
そこで上司から、現地へ行って不具合の現象を確認してはどうかと提案がありました。私は今起こっている現象から考えられる対策品を幾つか用意し現地へ向かいました。そこでお客様と初めて顔を合わせた時の第一声が『よく来てくれた!』の一言でした。内心ホッとしたのと同時に絶対に直してみせると意気だったことを覚えています。

その後、現地技術スタッフの方に協力頂き不足しているデータを測定し確認しましたが、用意していた対策品では解決に至りませんでした。ただ、採取したデータから改善が見込める案が思い付き、どうにか部品改良したものでトライしたいと現地スタッフへ伝えたところ、その場で改良する為の道具を用意していただきました。改良の結果、不具合は無事解消され現地スタッフの方にも感謝の言葉を頂いたのと同時に信頼関係を築くことが出来たと確信しています。

当時の私にこのような機会を与えてくれた上司には今でも感謝しており、自分の肌で感じたからこそ解決できた問題だと思っています。これからも現地現物の考えを大事により一層開発に磨きをかけていきたいと思います。